サクラマス研究

サクラマス、雪代期の釣り方

雪代期のサクラマス釣り

サクラマス、初期の釣り方では、雪代前のサクラマス釣りの話をしました。ここでは、雪代期のサクラマス釣りについてお話します。

■雪代の大増水は、釣りにくい

雪代期は、年により異なりますが、だいたい4月頃で、約2週間持続します。川は大増水し濁りも強くなります。初期の頃、下流域では、群れに当たると、遡上したばかりのサクラマスが簡単に釣れます。しかし、雪代で大増水すると、ほとんど釣れなくなってしまいます。毎日朝夕通う地元アングラーですら、2週間以上アタリがなくなるのです。

その理由として、ポイントが不明瞭になることが挙げられます。淵も瀬も区別がなくなり、どこも波立った流れになってしまうのです。たぶんサクラマスは体力を消耗しないように流れの弱い岩陰や障害物に張付いた状態となり、ルアーを追うどころではないでしょう。こんな時でも堰堤下のたるみなどでヒットさせることが出来るかもしれませんが、確率はかなり低いです。その上、可能性のあるポイントは限定されるので、先行者がいた場合、竿を出すことすら出来ないかもしれません。

また、サクラマスを狙うアングラーの多くは、濁りを嫌います。濁りが釣果にどれほど影響するか不明ですが、粘りを要するサクラマス釣りで、コーヒー牛乳のような川にルアーをキャストし続けるのは気分的に困難です。これも雪代の大増水での釣果を低下させる要因かもしれません。

■サクラマス、雪代期の釣り方

堰堤下の流芯脇のようなたるみ等、流れのほとんどなく、水面が鏡のように滑らかな所が狙い目です。波立った所は滅多に釣れません。そして、ポイントにお気に入りのスプーンをキャストして適当にカウントダウン、棒引きします。濁って水中の状況もわからないのに、高価なミノーを使用すると、根掛かり必発ですし、こんな状況ではスプーンを上回る効果も期待できません。

■サクラマスに、こだわらない方がいい

雪代の大増水の中のサクラマス釣りは、確率が極めて低いです。したがって、貴重な休日を無駄使いしないためには、サクラマスにこだわらず、海のスズキやダム湖のイワナを狙った方がいいかもしれません。

海やダム湖で大物がヒットすれば、サクラマスのランディングの練習にもなりますし、様々な経験を積み重ねることは、サクラマス釣りにとって無駄にはなりません。今まで20〜40cm程度の渓流魚しか釣ったことがないようでは、せっかくサクラマスがヒットしても慌ててばらしてしまうかもしれませんから・・・。


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