サクラマス研究

サクラマスにオスはいない?

サクラマスはメスが多いといわれる

サクラマスはメスが多いといわれます。そこで、私の釣ったサクラマスの性比を解析しました。なお、オスメスの区別は、解剖時(料理する時)に精巣を認めたものをオス、卵巣を認めたものをメスとしました。精巣と卵巣の区別は容易です。いわゆる白子と筋子です。しかし最近の若者はキャッチアンドリリースやサカナ離れが進んでいるので、知らないアングラーもいるかもしれません。いちど魚屋で勉強することをオススメします。

また、外見からオスメスを区別するのはむずかしいです。私のように相当数のサクラマスを釣ったアングラーでも間違うことがあります。秋の産卵期には、オスのサクラマスはサケのように鼻曲がりになるそうです。その時期なら外見で判断でますが、春から初夏にはむずかしいと思います。

オスのサクラマスも結構いた

ルアーフィッシングで釣ったサクラマスのオスメスの割合、サクラマス119尾中オスは26尾(21.8%)、メスは93尾(78.2%)だった。

サクラマス119尾中オスは26尾(21.8%)、メスは93尾(78.2%)でした(図1)。オスのサクラマスは珍しいと思われていますが、私のデータを見る限り結構いるようです。私の印象では、オスのサクラマスは、メスのヤマメやオスのスズキよりは多いようです。

40cm以上のサクラマスの性比

ルアーフィッシングで釣ったサクラマスのオスメスの割合、その2。40cm以上のサクラマスの場合。サクラマス101尾中オスは22尾(21.8%)、メスは79尾(78.2%)だった。

40cm未満の小型のサクラマスがこのデータを撹乱していると勘ぐる諸氏もあると思います。そこで、40cm以上のサクラマスの性比を別に検討しました。101尾中オスは22尾(21.8%)、メスは79尾(78.2%)で、サクラマス全体の性比とまったく変わりありませんでした(図2)。

40cm未満のサクラマスの性比

ルアーフィッシングで釣ったサクラマスのオスメスの割合、その3。40cm以下の小型のサクラマスの場合。18尾中オスは4尾(22.2%)、メスは14尾(77.8%)だった。

さらに、40cm未満の小型のサクラマスの性比を検討しました。18尾中オスは4尾(22.2%)、メスは14尾(77.8%)で、40cm以上のサクラマスと変わりありませんでした(図3)。


以上より、オスのサクラマスも結構いること、これはサクラマスのサイズに関係ないことが明らかになりました。なお、私自身釣ったことはありませんが、70cm前後の大物はオスが多いらしいです。その理由は不明です。


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