サクラマス研究

サクラマスのヒットスプーンは?

サクラマスを釣ったルアー

本頁と次頁では、サクラマスのヒットルアーの詳細を紹介します。この頁はスプーン、次頁はミノーについてです。ヒットルアーは意外と一般的なものばかりで諸氏はがっかりするかもしれません。しかし、諸氏のルアー選択の参考になると幸いです。

サクラマスを釣ったスプーン

サクラマスのルアーフィッシング。スプーンではコンデックス、クルセイダーあたりがいい。

サクラマス77尾をスプーンで釣りました。その内訳は、コータック・コンデックス47尾(61.0%)、ダイワ・クルセイダー9尾(11.7%)、リョービ・サクラマススペシャルとダイワ・チヌークがそれぞれ4尾(5.2%)、スミス・ピュアスプーンとダイワ・マソーがそれぞれ3尾(3.9%)ずつ、ルアーマンが2尾(2.6%)、その他5尾(6.5%)でした。


私のヒットスプーンは、コンデックスとクルセイダーで約73%を占めます。諸氏もこのあたりを中心に用意すればハズレはないはずです、たぶん。

スプーンのサイズ

サクラマスのルアーフィッシング。ヒットスプーンのサイズを分析した。25g21尾、18g12尾、17g8尾とこのあたりのサイズを揃えればいいようだ。

サクラマスのヒットスプーン77個のサイズ(重量)は平均21.0g(±4.6g)でした。その内訳を図2に示します.30gと25gで合計37尾(48.1%)、20gと18gと17gで合計33尾(42.9%)、15g以下で合計7尾(9.1%)でした。

私の主なフィールドは川幅が100m以上ある大河ばかりです。このため、スプーンは遠投性があり沈みやすい重いサイズが中心となっています。

近所の釣具屋で入手できる25gのスプーンは、コータックコンデックスだけです。したがって、私個人に限れば最大のヒットスプーンはコータックコンデックス25gになるのは必然でしょう。しかし、このスプーンの長所はそのまま短所となります。浅場では根掛かりしやすいのです。川底の状況のわからないポイントでは、まず17〜18gのスプーンを使用することをオススメします。

13〜15gのスプーンでも少数のサクラマスを釣りました。これらはすべて岸寄り比較的浅い流れでのヒットです。遠投の要らない岸寄りを攻略する際は、底を取れる範囲でなるべく軽いスプーンを使用した方がいいです。その方が根掛かりがないし、スプーンの動きもいいはずです。また、ポイントで1回根掛かりしたら、次のスプーンはサイズをひとつ落とすといいです。根掛かり防止のコツです。

スプーンのカラ−

スプーンでサクラマスを釣る際、カラーも気になる点です。一般的には赤金が効果的といわれています。その説を採用して赤金ばかり使用すると、サクラマスは赤金でしか釣れないことになり、ますます赤金有効説が確固としたものになります。

本来、効果的なカラーを公平に判断するには、各色を同一条件下で比較検討する必要があります。しかし現実的にはそのような検討は不可能です。でも、多数の経験を総括した私のデータはそれなりの価値がります。参考になれば幸いです。

サクラマスのルアーフィッシングについて。ヒットスプーンのカラーを検討した。

スプーンで釣ったサクラマス77尾のカラーの内訳(図3)は、赤金が32尾(41.6%)、銀が16尾(20.8%)、銀ピンクが10尾(13.0%)、金が8尾(10.4%)、その他、図3の如くです。

ルアーのカラーを選択する際は、時間帯、空や水の色、濁りの程度、対象魚の活性、先行者の使用カラー等、様々な因子を考慮します。

しかし、考慮するとしても参考となる基準そのものが諸説乱立です。例えば、先程の赤金有効説の正反対の、青銀有効説があります。遡上直後のサクラマスは、海洋生活の名残からイワシに似た青銀が効くというのです。また、マズメ時は銀、日が昇ったら金という説があるかと思うと、その逆もあります。濁った時は金や銀、澄んだら黒、という説がありますが、濁ったら黒という説もあります。

各人自分の狭い経験から諸説を唱えていますが、これではまるで「群盲と象」です。したがってどの説もほとんど当てにならないと見るべきかもしれません。結局最終的には、これらに惑わされず赤金を中心に組み立てれば、それなりの結果が出るのではないかというのが私の結論です。

ただし、それでも早朝と濁った時は赤金、日の昇った後と水が澄んだ時はピカピカの銀がいいと私は信じています。


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