サクラマス研究

スプーンか、ミノーか?

サクラマスはスプーンか、ミノーか?

サクラマスに限らず、ルアーフィッシング愛好家にとってルアーの選択は最重要課題です。近年のミノーイングブームで、私の周囲でもミノーが流行っています。しかし、私はスプーンが大好きです。そこで、スプーンとミノーの釣果について解析しました。

釣果に占めるスプーンとミノーの比率

ルアーフィッシングで釣ったサクラマスの釣果、スプーンは77尾、ミノーは41尾、メタルジグは1尾だった。

サクラマス119尾のうち、77尾(64.8%)がスプーン、41尾(34.5%)がミノー、1尾(0.8%)がメタルジグで釣れました(図1)。しかし、このデータは、スプーンがミノーより優れているという証明にはなりません。なぜなら、各ルアーの使用頻度や使用状況が同一条件ではないからです。どちらが効果的かを決定するには、スプーンとミノーを1投ずつ交代して比較する必要があります。しかし、それは非現実的です。

このデータから学ぶ点はこうでしょう、「釣り雑誌ではミノーイングの効果ばかり喧伝されているが、それに負けないくらいスプーンも威力がある。」

また、メタルジグでも釣果を得ました。強風の中、スプーンやミノーでは飛距離を稼げないため、メタルジグを試みたのです。キャストしてただ巻きしたところ、すぐにヒットしました。諸氏もお試し下さい。

サクラマスの大きさによるヒットルアーの違い

40cm以上のサクラマスの釣果、スプーンは71尾、ミノーは29尾、メタルジグは1尾だった。

興味あるデータをお見せします。40cm以上のサクラマスと40cm未満の小型のサクラマスでは、ヒットルアーの傾向に相違があります。40cm以上のサクラマス101尾のヒットルアーの内訳は、スプーンが71尾(70.3%)、ミノーが29尾(28.7%)、メタルジグが1尾(1%)でした(図2)。


40cm未満のサクラマスの釣果、スプーンは6尾、ミノーは12尾だった。

それに対してで小型のサクラマスでは、スプーンが6尾(33.3%)、ミノーが12尾(66.7%)でした(図3)。


この相違の私なりの解釈はこうです。

小型のサクラマスは落ち込みや堰堤下の白泡帯で釣れることが多く、タナも表層です。これはミノーが得意とするポイントです。これに対して40cm以上のサクラマスはゆったり流れる太い流れの中にいます。こういったところではスプーンが適しています。

なぜ両者のポイントが異なるのかまた別頁で考察しますが、興味深いところです。


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