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本流トラウトルアーフィッシングの憧れの的、サクラマスは、ヤマメと同じ種類の魚です。 ヤマメの頁でもお話しましたが、サクラマスとヤマメは面白い生態をしています。
ヤマメやサクラマスは秋に渓流で産卵します。孵化した稚魚は1年数ヶ月川で生活します。 2歳魚になった春に、メスのほとんどとオスの一部が海に下ります。これらは、大量にエサを食べてどんどん成長しながら、オホーツク海まで回遊します。そして、翌年の春(1〜6月)、サクラマスとなって生まれた川に戻ってきます。
川に入ったサクラマスは、秋の産卵までエサを取りません。川の上中流域で卵を成熟させながら、海で蓄えた脂肪をエネルギー源にして静かに生活しているらしいです。サクラマスは川でもエサを食べる、と信じているアングラーもいます。でも、私はそうは思いません。私の釣ったサクラマス約60尾のうち、胃にエサ(小魚)の入っていたものは、たった2尾です。たまたま、目の前を通ったアユを反射的に飲み込んだだけのような気がします。 研究者によると、川のサクラマスは消化液が出ないそうです。食べた魚を消化できないわけです。先程お話した2尾のサクラマスは、きっと、ムネヤケと胃モタレがひどかったことでしょう。 エサを食べないサクラマスがどうして釣れるのか不思議です。 サクラマスはルアーフィッシングやフライフィッシングだけでなく、サンマの切り身やミミズでも釣れるらしいです。サクラマスは本当に不思議です。
海に下らずに川に残ったヤマメは、そのまま、成熟します。サクラマスは3歳魚ですが、ヤマメの成魚は2歳魚と3歳魚とがいます。成長の早いヤマメは2歳魚で成熟して、秋には繁殖行動に入ります。成長の遅いヤマメは、翌年、3歳魚になって繁殖行動をします。
渓流の浅瀬で、イワナの産卵場所を何回か見たことがあります。ヤマメやサクラマスの産卵を見たことありませんが、たぶん、同じような場所で産卵すると思います。産卵は、川に残ったヤマメと海に下ったサクラマスの間で行われます。
産卵を終えたヤマメもサクラマスも死にます。これに対して、ニジマスやイワナは産卵しても死なずに翌年も産卵します。そして、何年も生き長らえます。たぶん、このため、ニジマスやイワナは50cmオーバーの大物がたまに釣れますが、ヤマメはせいぜい40cm程度なのだと思います。
ヤマメの釣堀の管理人のオジさんが、秋になると、卵をもって、みんな死んでしまうと言ってました。もったいない話です。どうせ死ぬなら、川に放せば産卵するかもしれないのに.....