ルアーフィッシング「明日は釣れるといいなあ!」

落ち込みと淵

ルアーフィッシング、落ち込みと淵

落ち込みと淵、イワナやヤマメのポイント!

イワナの住む渓流では、落ち込みと淵が交互に繰り返すような渓相が見られます。 右図をご覧下さい。ご覧の通り、川は図の上から下に流れています。イワナは皆必ず上流を向いています。

大石の並んでいる所が落ち込みです。その下は深く掘れています。落ち込みに落ちた強い流れは、白泡となって流れ、そして、次第に緩やかに流れます。これが淵です。やがて、次の落ち込みに移行します。

落ち込みと落ち込みの間を一区切りとしてお話します。まず、落ち込みのすぐ上の(1)(「開き」という)に、水面を流れてくるエサを食べているイワナがいます。ここは視界が広く、水面のエサを待ち受けるのに最適です。でも、イワナは警戒心が強いですので、人の気配を感じるとすぐ白泡の下に逃げます。そうすると、この周辺にいる他のイワナも全部警戒して、ルアーやフライに食い付かなくなります。

慣れないと、知らぬ間に(1)にいるイワナを追い払って、ポイント全体を潰します。まず、(1)のイワナを釣ります。釣った後、リリースするなら、すでに釣った、下流の落ち込みに逃がします。そうしないと、これから釣るポイントに、シューッと逃げ込んで、他のイワナが警戒します。自然の川は釣堀ではないのです。

ただ、(1)にいるイワナをルアーで釣るのは大変です。 イワナは上流を向いています。イワナに気付かれないためには、下流から上流に向かってルアーをキャストします(アップストリームキャスト)。仮にイワナがルアーを追いかけ始めても、すぐ落ち込みになり、イワナはルアーに食い付けずにターンします。 川原が広ければ姿勢を低くして上流へ移動し、なるべく離れた地点から川を横切るようにキャストします。そして、イワナの目の前にルアーを横切らせます(クロスストリームキャスト)。

フライフィッシング、落ち込みと淵

フライの場合は簡単です。下流からイワナの上流1〜2m位にキャストして自然に流せば釣れます。この際、イワナの真正面より10cm程左右にずれた所にフライを落とすのがコツです。イワナは、フライに関心があれば必ず体の向きをフライの方に向けます。そうすれば、食い付くかどうか、あらかじめ予測できます。真正面だとわかりません。

食い付く時は、ゆっくり浮上してすっと食べます。このようにゆっくり食い付いた時は、すぐに合わせず、イワナが20〜30cm潜ってから軽く合わせれば絶対ばれません。大物ほどそうです。早合わせは禁物です。

白泡の切れ目にいる(2)のイワナは、水中を流下してくるエサを食べています。ルアーなら、なるべく横切るようなラインを想定してキャストします。 水面のフライには一発で出ないかもしれません。そんな時はしつこく打ち返すのがコツです。また、流れの速度より少しだけ速くフライを引っ張ると、V字の波紋ができて、イワナが気付いて食いつくことがあります。

落ち込みの脇には、渦を巻いた巻き返し(3)ができます。ここは絶好のポイントです。ルアーで上手に攻めるのは難しいです。リトリーブすると、すぐ強い流れに流されるからです。 フライなら、最初、そっと着水させます。渦にのせてもガボッと来なければ、イワナは水面を向いていません。水中のエサを食べています。こんな時は、フライを思いっきり渦に打ち付けます。打ち付けたフライが渦から離れて流下し始めたら、また、打ち付けます。何回もやっていると「ガボッ」です。 この巻き返しを何箇所か攻めても1尾も釣れない時は、その川のイワナはかなり少ないと思って間違いありません。

落ち込み直下の(4)の白泡の下は、ルアーでもフライでもなかなか上手に釣れません。フライならやはり打ち返しです。



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