ルアーフィッシング「明日は釣れるといいなあ!」

【番外編】 新潟県中越地震被災地で雪下ろし 続き

まず、川へ

クリック!
渋海川
写真1
渋海川
写真2

1月16日午前6時新潟出発、天気雨、積雪0cm。
一般道で小国町を目指しました。途中長岡を過ぎる頃から雨は雪に変わり、積雪が徐々に増しました。

午前8時小国町役場到着、天気雪、積雪約1m。
釣り師の性癖というか、まず役場の裏を流れる渋海川を見に行きました。写真1、2をご覧下さい。渋海川は中規模の清流です。しかし、生活排水のせいか若干濁りがあり、ヤマメは期待できないようです。

刈羽郡小国町法末地区

刈羽郡小国町法末地区は、役場前を通る国道404号を約3Km南下した後、東に折れ、約3Kmほど入ったところにあります。あと300mで峠があり、そこから向こうは小千谷市になります。法末は、そういった最奥部の集落です。ここは地震で大きな被害を被り、現在避難指示が出たままです。したがって、住民は仮設住宅や親戚宅に避難している状況です。


雪下ろし

クリック!
雪下ろし
写真3
雪下ろし
写真4
雪下ろし
写真5
雪下ろし
写真6
雪下ろし
写真7

少数精鋭、7名が3台の自動車に分乗して出発しました。国道から折れると、どんどん雪深くなります。数年前、まっすぐに整備されたすばらしい道路が出来たそうです。しかし地震で崩れてしまったので、現在曲がりくねった旧道が唯一の生命線となっています。なお、崩れた新道は雪に埋もれて判別出来ませんでした。

現地の積雪は約2mでした。同じ小国町でもここは一番山深い所ですので、役場のある平場の2倍の積雪量です。写真3をご覧下さい。ヘルメットをかぶり、カンジキをはいて仕度しているところです。電線が直ぐそこを走っているのが見えます。

すでにこの冬は1〜2回雪下ろしをしたそうですが、写真4の家の屋根には1.5mの積雪があります。左奥の家の屋根は前日雪下ろしをしたようです。

終日雪の中で作業しました。大屋根にはしごを掛けて登りますが、雪が雪庇状になっていて、取っ掛かりが難しいです(写真5)。隣家で作業していた隣家の御主人が、途方に暮れてる私たちを見兼ねて助太刀して下さいました。御主人が雪庇を突破して橋頭堡を築いて下さったところです(写真6)。

積雪の重量はトン単位です。屋根の一方に偏って掘ると家屋にかかる荷重が不均衡になり倒壊する危険があります。そこで、屋根の両斜面を手分けして作業します。また、積雪全層を一度に掘ることも過重の不均衡を引き起こします。したがって、積雪を2〜3層に分割して掘ります。これを2段掘り、3段掘りといいます。写真7は1段目を掘っているところです。また、段掘りは足場が安定するというメリットもあります。いきなり全層を掘ると、茅葺き屋根やトタン屋根が露出して滑って危険です。

こんなふうに一日頑張り、7名で3軒の家屋を雪下ろししました。集落の御老人の話では、今年のような大雪の年は春にゼンマイが沢山採れるとのことです。しかし山がかなり崩れたのでゼンマイもウドも心配だそうです。また、大雪の年は棚田の水不足を心配しなくてもいいのに、田んぼや農道が崩れて残念だとのことです。

この日、集落の人々が大勢集まって懸命に雪掘りをしていました。夜は仮設住宅で賽の神(ドンド焼き)をして1年の無事を祈るとのことです。私はこの地区が必ず復旧すると確信した次第です。今後も春が来るまで除雪作業をやっていくつもりです。全国の皆様、今後も新潟の応援をよろしくお願いいたします。

前頁へ。)



前頁
ルアーフィッシング釣行記(平成17年)の目次
ホーム(トップページ)