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源流のイワナ釣りでは外道は釣れません。ちょっと下った渓流ではアブラハヤやカジカが釣れます。もっとも、いきなりアブラハヤが釣れるようでは、ポイント選定の誤算かイワナの魚影が薄い証拠です。したがってイワナの釣果は期待できません。
さらに下った本流域のトラウトルアーフィッシングでは、ハヤ、ナマズ、ニゴイ、コイ、ブラックバスが外道として釣れます。うれしい外道としてはサクラマスやスズキ(シーバス)といったところです。
ここでは代表的な外道、ハヤを紹介します。
写真1〜4はハヤ(ウグイ)です。ハヤはコイ科の淡水魚で、河川や湖沼に広く生息しています。雑食性で、水苔、虫類、小魚、魚卵、何でも食べます。
ルアーも追い、スピナーやスプーンでよく釣れます。新潟で釣れるハヤは下記の3種類です。
写真1はハヤ(ウグイ)です。ハヤの正式名はウグイですが、ハヤという関東の方言で呼ばれることが一般的です。私の故郷長岡ではハユと呼びます。この呼称を発音する際にはアクセントが重要です。アクセントは「ハ」ではなく語尾の「ユ」にあります。日本語ではアクセントが語尾にある名詞は稀少です。たぶんハユより上等な魚「アユ」と聞き違いしないようにこのような発音が生まれたのだと私は推察しています。
マルタは通常のハヤに似ますが別種で、降海します。両者の鑑別点は婚姻色です。ハヤもマルタも普段の体色は銀色ですが、春の繁殖期に鮮やかな婚姻色を現します。赤い縞模様が3本あるのがハヤ(写真1)、1本がマルタです(写真2)。写真3は婚姻色がまだ鮮明ではありませんが、マルタです。このマルタは超弩級でした。水面から背鰭を出したでかいマルタが並んで川を遡上する姿は壮観です。
ウケグチウグイは阿賀野川をはじめ、日本海側の一部河川にしか分布しません。我が家の裏の水族館「日本海マリンピア」には大きなウケグチウグイが展示されています。「淡水魚ガイドブック(桜井淳史、渡辺昌和著、永岡書店)」によると、肉食性が強く、大河川に生息するとのことです。初夏、急流で背鰭を出してアユを追いかける魚をよく見かけます。ニジマスか戻りヤマメかと期待してルアーを投げると、ハヤが釣れます。その中にウケグチウグイが混じっています(写真4)。
ウケクチウグイもご覧ください。
海に近い地方ではハヤを食べませんが、ハヤはたくさん獲れるので山間部では貴重な蛋白源です。川魚はちょっと、というアングラーが多いですが、私は幼少の頃から川魚を食べつけていましたから好物です。塩焼きに山椒味噌や蕗味噌を付けて出されることが多いです。
平成17年夏、毛鉤釣りで小型のハヤをたくさん釣りました。焼いて醤油をかけていただきました。旨かったです。
ヤナ場で供されるアユ飯やアユの骨酒は、こっそりハヤで代用していると聞いたことがありますが、真偽の程は定かではありません。