ルアーフィッシング「明日は釣れるといいなあ!」

トラウトルアーフィッシング、U字効果は効くの? (続き)

U字効果より、ダウンクロス

ダウンクロスで探っていけば、流芯の流圧がラインにかかっても、ミノーは下流を向きません。常に上流を向いており、流圧をリップに受けて、上手にスウィングします。(下図参照。)

スプーンでクロスキャストした場合も同じです。流芯の向こうにいる魚から見ると、ドラッグのかかったスプーンは、下流を向いた状態で自分に突進してくるように見えます。これが、こちら岸に近づくと、アングラーを支点にして振り子のようにスウィングします。そうすると、スプーンは流れの圧力を受けて、よく動きながら魚の目の前を横切ります。

私はダウンクロスキャストを多用するようになりました。絶対にヒット率は向上します。

河口のスズキ(シーバス)のルアーフィッシングでもダウンクロスです。川幅はでかいですので、流芯をまたいでキャストすることはありません。しかし、クロスで投げるより早くリップに流れの水圧がかかります。その分ヒット率が上がります。(早引きの場合は、クロスキャストでもリップに十分水圧がかかります。したがって、早引きの場合はダウンクロスキャストにこだわりません。) 雑誌には、「河口のスズキ(シーバス)のルアーフィッシングでは、アップクロスキャストをすること。」と書いてあります。実際、アップクロスで投げている人を見ると、かわいそうです。30m投げても、ミノーがきちんと泳いでいるのは、手前の半分以下です。

いかがですか。私はいつも悩みます。「それでもU字効果がいいのかなあ?」

U字効果より、ダウンクロス,図説

クロスキャスト クロスキャスト
右から左に川が流れているとする。

中央が流芯とする。ルアーは着水後、黒線のコースをたどる。黄色線はラインの状態。

着水したルアー(1)はこっちを向いている。活性の高い魚がいれば、ミノーならリーリング開始直後にバイトすることがある。また、スプーンならフォール中やリーリング開始直後にバイトすることがある。しかし、めったにない。
すぐ、ドラッグがかかり、ルアーは(2)(3)のように下流に向かう。ミノーならリップに川の流圧はかからないので良く泳がないし、思った通りに潜らない。スプーンもよく泳がないはずだ。魚には何に見えるのだろうか。
流芯付近では(4)のようにほぼ横向きになる。ミノーなら流れを横から受けて傾き、期待した通りの深度を泳がないだろう。スプーンならまだいいかもしれない。
(5)のようにターンした後、ミノーならリップに水圧がかかり、突然元気に泳ぎ始める。スプーンもよく泳ぐ。流芯のこっちの魚がようやく飛びついて来る。

ダウンクロスキャスト ダウンクロスキャスト
右から左に川が流れているとする。

中央が流芯とする。ルアーは着水後、黒線のコースをたどる。黄色線はラインの状態。

(1)〜(5)のようにミノーは常に上流を向いているので、最初から最後までリップに川の流圧がかかり、ミノーはずっと元気よく泳いでいる。スプーンも同様である。ラインを見ると、ルアーがスウィングしているのがよくわかる。

このスウィングが大事だと思う。


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