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バサーのためのパブリック・コメント必勝法

パブリック・コメント

特定外来生物被害防止法でブラックバスが特定外来生物に指定されることがほぼ確実となりました。バサーの皆様にはご同情申し上げます。でもまだ反撃の機会があります。パブリック・コメントです。

しかしパブリック・コメントが行政に反映した例がほとんどないそうです。そこで、なぜ反映されないのか、そしてどうやったらうまくいくのかをここで解説します。

バサーのためのパブリック・コメント必勝法

説明しやすいように、日本の人口を10000万人、バサー人口を300万人と仮定します(もちろん300万人という数字は、バス業界がバサー人口はきわめて大きいと見せかけるための誇大評価です)。

なぜ、パブリック・コメントが反映されないか

行政が制度を決定する際、パブリック・コメント(以下、パブコメ)を募集します。制度に異議がある人はパブコメに応募しますが、賛同する人は余程の物好きかヒマ人以外応募しません。すると、パブコメは反対意見で占められます。実際はほとんどの国民が制度に賛成であるにもかかわらず、狭い視野でパブコメの集計結果だけを見ると、国民の大多数が制度に異議を唱えていると錯覚する危険があります。役人はその点をよくわきまえています。

今回の事例に当てはめると理解が深まります。バサー300万人が指定反対のパブコメを応募したとします。パブコメの集計結果だけ見ると大変な反対数ですが、実際は指定反対300万人、賛成9700万人という解釈が成立します。これでは勝てません。

バサーのためのパブリック・コメント必勝法

ではどうやったらパブコメで勝てるかを説明します。これは意外と簡単です。バサー300万人ひとりひとりが、他人の名前を借りて20人分のパブコメを応募すればいいのです。すると、パブコメ応募数は合計6000万となります。

ブラックバス指定反対6000万、賛成4000万!
民主主義は多数決が原則です。6000万の数字の重みは、政府、各政党、マスコミを容易に動かします。その後はブラックバスパラダイスです。在来魚なんかに遠慮無用。「リリース禁止」「密放流」は死語になります。ラムサール条約も生物多様性も糞食らえ。

ただし、バサーの実数が50万人しかいないとすると、ひとり当たりのノルマは120人に増加します。この場合、結構大変です。日露戦争で戦死したひいおじいさんにも蘇っていただくことになります。

問題点

しかしこのバラ色に見える作戦にも欠点があります。それを説明します。

パブコメが電子投票なら、6000万の集計は半日もあれば十分です。しかし、パブコメは短いながらも作文です。人間がひとつひとつ読んで内容を理解する必要があります。したがって、ひとりの事務官が1日にこなせるパブコメ数はせいぜい500通でしょう。もともと6000万通ものパブコメが来ることは想定外ですから、担当事務官配置数は5名程度です。1ヶ月20日間実働とすると、1ヶ月で5万通しか処理できません。その結果、6000万通のパブコメを集計するのに、なんと100年を要することになってしまいます。気の短い人は、ちょっと待てません。

担当事務官数を10名、ひとり当たりの処理数を1000通/日としても、25年もかかります。但しこれは単純計算です。仕事とはいえ面白くもない作文を毎日1000通も読まされたら、事務官の何人かは発狂して廃人になるはずですから・・・。

現在、この難問を解決すべく日夜思案しています。妙案が浮かびましたらここで報告します。もうしばらくお待ちください。(平成17年1月26日記)



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